抹茶のお湯は何度がいい?80℃を目安に味を調整する方法
監修:株式会社 脇本常香園(宇治茶製造卸・京都)
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こんにちは、ICHIZENです。抹茶を点てるとき、「お湯は何度がいいのだろう」と迷うことはありませんか。
まずは80℃を出発点にすると、香りと飲みやすさのバランスを見つけやすくなります。ただし80℃が唯一の正解ではなく、抹茶の量、湯量、茶碗の温度、そしてあなたの好みによって少しずつ調整していくのがおすすめです。
まずは80℃を目安にすると整えやすいです
農林水産省の家庭向け資料では、抹茶は80℃のお湯、抹茶2gをひとつの目安として紹介されています。はじめての方は、この数字を「基準点」として持っておくと安心です。
ICHIZENの抹茶も、京都・宇治の抹茶として、脇本常香園が選び、味わいを見ながら仕上げています。機械挽きによるきめ細かな粉末なので、湯温や分量の違いが、香りや口あたりに素直に出やすいと感じるかもしれません。
基本の手順をあわせて確認したい方は、抹茶の点て方を順番にまとめた記事も参考にしてみてください。
湯温で、香り・苦渋味・飲みやすさはどう変わる?
体験上の目安として、湯冷ましで80〜90℃ほどにしたお湯を使うと、温度による違いがわかりやすくなります。高めでは香りが立ちやすい一方、苦渋味も感じやすくなります。低めでは、全体がやわらかく、穏やかに感じられることがあります。
『お抹茶のすべて』では、点てる湯は70〜80℃、口に入るときは60〜70℃が味と香りを感じやすい目安とされています。玉露のように50〜60℃まで下げると、抹茶では香りが立ちにくく、泡もつくりにくくなるため、低ければよいわけではありません。
| 湯温の目安 | 感じやすい味わい | 向いているとき |
|---|---|---|
| 70〜75℃前後 | やわらかく、苦渋味が控えめに感じやすい | まろやかに飲みたいとき |
| 80℃前後 | 香りと飲みやすさのバランスを取りやすい | 初めて温度を試すとき |
| 85〜90℃前後 | 香りが立ちやすく、苦渋味も出やすい | 輪郭のある味が好きなとき |
これは成分量による効果を示すものではなく、あくまで官能上の目安です。「少し苦いかな」と感じたら、湯温だけでなく抹茶の量も見直してみてください。苦味の原因を整理したい場合は、抹茶が苦く感じる理由の記事も役に立ちます。
温度計がないときは、湯冷ましで近づけます
沸騰直後のお湯をそのまま抹茶に注ぐと、香りが強く出る反面、苦渋味も目立ちやすくなります。本書には、ポットの約95℃の湯を茶碗へ移すと、茶碗の中で70〜75℃ほどになった実例があります。ただし条件で変わるため、温度計がない場合の一例として考えてください。
- 沸騰したお湯を、別の器へ一度移す
- 茶碗に注ぐ前に、少し待つ
- 再現したいときは、温度計で確認する
ただし「器に一回移せば必ず何度下がる」とは言い切れません。器の素材、室温、湯量によって変わります。あなたの台所での感覚を、少しずつ覚えていくのがいちばん確かです。
同じ味に近づけたいなら、器と分量をそろえます
予熱した茶碗と、冷たい茶碗では、注いだあとの実際の湯温が変わります。冬の朝に冷えた茶碗を使うと、思ったより早く温度が下がることもあります。
再現性を求めるなら、同じ器、同じ抹茶の量、同じ湯量で、5℃ずつ試してみてください。抹茶の量に迷うときは、一杯あたりの抹茶量の目安を先に決めておくと比較しやすくなります。
たとえば、抹茶2gに対して、まず80℃で点てる。次に75℃、85℃を試してみる。あなたが「今日はこのくらいが心地よい」と思えるところが、その日の正解です。
熱いお湯を扱うときの注意点
湯冷ましの途中でも、お湯は十分に熱いものです。茶碗や片口を持つときは、やけどに注意してください。
電子レンジでお湯を温める場合は、突沸にも注意が必要です。また、密閉容器に熱湯を入れて振ることは避けてください。圧力がかかり、思わぬ事故につながることがあります。
まとめ:80℃から、あなたの好みへ
抹茶のお湯の温度は、80℃を目安に始めると調整しやすくなります。香りを立てたい日は少し高めに、やわらかく飲みたい日は少し低めに。
一度で決めようとせず、同じ器と分量で少しずつ試してみてください。あなたの一杯に合う温度が見つかると、いつもの抹茶がより落ち着いた時間になります。
参考にした公開資料:農林水産省「お茶の種類(味の特徴と淹れ方のポイント)」、農林水産省「特集2 抹茶」、日本茶業中央会「日本茶紹介パンフレット」
よくある質問
温度計なしで抹茶のお湯を80℃に近づけるには?
沸騰したお湯を別の器に移し、少し待ってから使うと近づけやすくなります。ただし器や湯量で下がり方は変わるため、正確さが必要なら温度計がおすすめです。
抹茶が苦いのはお湯の温度だけが原因ですか?
湯温のほか、抹茶の量、湯量、点て方、粉の鮮度でも苦渋味は変わります。まず80℃前後で、分量をそろえて比較すると原因を見つけやすいです。
熱湯で抹茶を点てても大丈夫ですか?
飲むことはできますが、沸騰直後の湯では苦渋味が目立ちやすく、やけどにも注意が必要です。飲みやすさを重視するなら少し湯冷ましして使うとよいです。
アイス抹茶を作るときもお湯の温度は大切ですか?
冷たい水だけでは粉がなじみにくい場合があります。少量の80℃前後のお湯で先に練り、氷や冷水、ミルクを加えると、だまを抑えやすくなります。
参考文献
- 桑原秀樹『増補改訂 宇治抹茶問屋4代目が教える お抹茶のすべて』誠文堂新光社、2019年、p.124、p.126、p.129
Column
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