薄茶と濃茶の違いと点て分け方
監修:株式会社 脇本常香園(宇治茶製造卸・京都)
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結論からいうと、薄茶は湯を加えて茶筅で泡を立てる飲み方、濃茶は少量の湯で抹茶を練るように調える飲み方です。分量だけでなく、口当たり、菓子との合わせ方、飲む場面の役割も変わります。
薄茶と濃茶は、何がいちばん違うのでしょうか
薄茶は、家庭でも親しみやすい抹茶の飲み方です。湯を加えたあと、茶筅を軽く素早く動かして、表面にほどよく泡を立てます。最後に大きな泡を整えると、口当たりがやわらかくなります。
濃茶は、薄茶より抹茶の量が多く、湯は少なめです。茶筅で泡立てるのではなく、抹茶と湯をなじませながら、練るように調えます。表千家不審菴の公開資料では、濃茶を薄茶より何倍か濃く、くず湯ほどの濃さの例で説明しています。
分量と湯量の目安を比べてみましょう
裏千家の公式入門資料では、一人当たり濃茶約3.75g、薄茶約1.8gが目安です。
『お抹茶のすべて』の用語事典でも、お薄は抹茶1.5〜2gに湯60〜70mlが目安です。流派や茶碗による違いはありますが、家庭で薄茶を試す基準になります。
| 項目 | 薄茶 | 濃茶 |
|---|---|---|
| 抹茶の量 | 目安は約1.8g。体験では2g前後も多い | 目安は約3.75g。体験では4g前後もある |
| 湯の使い方 | 飲みやすい濃さになるように加える | 少量から加え、必要に応じて調える |
| 茶筅の動き | 泡を立て、大きな泡を整える | 泡立てず、練るようになじませる |
| 口当たり | 軽く、ふんわり | 厚みがあり、なめらか |
薄茶は「泡立てる」、濃茶は「練る」と覚えます
薄茶の点て方
湯を注ぎ、茶筅を前後に動かして空気を含ませます。詳しい手順は、抹茶の点て方の記事で確認できます。
濃茶の練り方
本書の一例では、抹茶約4gに常温の水約10mlを加えて先に練り、90〜95℃の湯10〜15mlを加えて、90〜120秒ほど練ります。最初から多くの湯を入れず、茶筅で底からゆっくりなじませるのがポイントです。
家庭では、販売者が濃茶向きと案内する抹茶を少量で試してください。苦渋味が強ければ無理に飲み切る必要はありません。
お菓子との関係は、決めつけずに見ていきます
菓子の組み合わせは流派や席の趣向、季節で変わります。家庭では、抹茶の香りを邪魔しない甘さを目安にしましょう。
家庭で試すときの小さなコツ
- 薄茶はまず2g前後から始め、湯量で濃さを調整する
- 濃茶は少量で試し、湯を一度に入れすぎない
- 泡立てる薄茶と、練る濃茶を同じ動作にしない
- 苦味が強いと感じたら、無理をせず薄茶で楽しむ
ICHIZENの京都・宇治の抹茶は、京都・井手町の茶問屋・脇本常香園が選定・精製し、均一で微細な粉末に仕上げています。
参考にした公開資料:裏千家「抹茶のできるまで」、表千家不審菴「茶会の準備」、表千家不審菴「お茶をのむ」
よくある質問
濃茶は普通の抹茶で作れますか?
家庭で濃茶を試すなら、販売者が濃茶向きと案内する抹茶を選ぶと安心です。苦味や渋味が出やすいため、まずは少量で試してください。
薄茶と濃茶で茶筅の動かし方は違いますか?
違います。薄茶は茶筅を動かして泡を立て、大きな泡を整えます。濃茶は泡立てを目的にせず、少量の湯で練るように調えます。
薄茶に泡が立たないと失敗ですか?
必ずしも失敗ではありません。湯温、茶筅の状態、抹茶の量で泡立ちは変わります。大切なのは粉が残らず、飲みやすく整っていることです。
濃茶は一人でも飲めますか?
茶会では作法に沿ったいただき方がありますが、家庭では少量を一人で試しても構いません。濃く感じたら無理に飲み切らないでください。
参考文献
- 桑原秀樹『増補改訂 宇治抹茶問屋4代目が教える お抹茶のすべて』誠文堂新光社、2019年、p.130–131、p.165
Column
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