製菓・料理用抹茶の選び方
監修:株式会社 脇本常香園(宇治茶製造卸・京都)
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製菓・料理用の抹茶は、色の出方、香りの強さ、苦みのバランス、粉の細かさを見て選ぶと失敗しにくくなります。あなたが作りたいものに合わせて、無理なく選べる目安をお伝えします。
製菓用抹茶は「濃く出ること」が大切です
焼き菓子やクリームに入れる抹茶は、小麦粉、卵、バター、砂糖、乳製品と合わせて使います。つまり、単体でおいしいだけでなく、他の素材の中でも香りと色が残ることが大切です。
特に焼成するお菓子では、熱で香りがやわらぎ、色も少し落ち着きます。はじめて選ぶなら、鮮やかな緑色で、開けたときに青々しい香りを感じるものを選んでみてください。
どこを見れば選びやすいですか?
1. 色は、明るい緑を目安に
抹茶の色は、仕上がりの印象にそのまま影響します。くすみが強いものは、ケーキやクッキーにしたとき茶色っぽく見えやすいことがあります。
『お抹茶のすべて』では、加工用抹茶は第一に粉にしたときの色、第二に渋みが評価の軸になると説明されています。色だけで決めきらず、料理なら適度な渋み、クリームやチョコレートなら香りの明るさも見てください。
2. 苦みは「悪いもの」ではありません
製菓では、砂糖や油脂が抹茶の苦みを丸くしてくれます。少しほろ苦い抹茶のほうが、甘い生地の中で抹茶らしさが立つこともあります。
一方で、えぐみや古い香りが強いものは、後味に残りやすくなります。苦みはあっても、香りが清らかで、粉っぽさが重く残らないものを選びたいですね。
品種では「おくみどり」が食品加工用として評価される例があります。ただし、これは品種選びの一般例であり、ICHIZENの製菓用抹茶の品種を示すものではありません。
3. 粉の細かさは、口どけに関わります
抹茶は粉末そのものを食べる素材です。粒が粗いと、生地に混ざりにくかったり、クリームでざらつきを感じたりすることがあります。
ICHIZENの抹茶は、京都・宇治の抹茶を茶問屋・脇本常香園が選定・精製し、機械挽きによって超微粉で均一な粉末に仕上げています。製菓でも飲用でも、なめらかに扱いやすいことを大切にしています。
用途別の分量目安は?
抹茶は少量でも印象が変わります。最初は少なめに入れ、次回から好みに合わせて増やすと調整しやすいですよ。
- パウンドケーキ:薄力粉100gに対して抹茶5〜8g
- クッキー:薄力粉100gに対して抹茶3〜6g
- 生クリーム:クリーム100gに対して抹茶1〜2g
- ホワイトチョコ:チョコ100gに対して抹茶3〜5g
焼き菓子は抹茶を薄力粉と一緒にふるっておくと、だまになりにくくなります。クリームやチョコに混ぜるときは、少量の湯や牛乳で先に練ってから合わせると、色が均一に出やすくなります。
点てる用と製菓用、分けるべきですか?
毎日のお菓子作りなら、製菓・料理に使いやすい抹茶をひとつ持っておくと便利です。香りや色がしっかりしているものほど、少量でも満足しやすくなります。
一方で、薄茶として点てて飲むことも多いなら、口あたりのなめらかさや余韻も見て選びたいところです。違いをもう少し知りたい方は、セレモニアルグレードと料理用抹茶の違いも参考にしてみてください。
開封後は、香りを守ってあげましょう
抹茶は光、空気、湿気、熱が苦手です。開封後はしっかり密封し、できれば冷蔵庫で保管して、およそ1か月を目安に使い切るのがおすすめです。
使うたびに清潔で乾いたスプーンを使うだけでも、風味の持ちは変わります。大きな袋を長く使うより、あなたの頻度に合う量を選ぶほうが安心です。
まとめ
製菓・料理用抹茶は、安さだけでなく、色、香り、苦み、粉の細かさを見て選ぶと、仕上がりがぐっと安定します。まずは作りたいお菓子をひとつ決めて、少量から試してみてください。
よくある質問
製菓用抹茶と飲む抹茶は何が違いますか?
製菓用は砂糖や乳製品、加熱の中でも色と香りが残りやすいことが重視されます。飲む抹茶は口あたりや余韻も選ぶポイントになります。
抹茶パウダーと粉末緑茶は同じですか?
同じではありません。抹茶は碾茶を粉末にしたものです。粉末緑茶は煎茶などを粉にしたものもあり、色、香り、苦みの出方が異なります。
焼くと抹茶の色が悪くなるのはなぜですか?
抹茶は熱や光の影響を受けやすく、焼成で色が落ち着くことがあります。明るい色の抹茶を選び、焼きすぎを避けると仕上がりが安定します。
抹茶がだまにならない混ぜ方はありますか?
焼き菓子では薄力粉と一緒にふるい、クリームには少量の湯や牛乳で練ってから混ぜると均一になりやすいです。乾いた道具を使いましょう。
参考文献
- 桑原秀樹『増補改訂 宇治抹茶問屋4代目が教える お抹茶のすべて』誠文堂新光社、2019年、p.022、p.029、p.105–106
Column
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