茶筅をM字に動かすのはなぜ?抹茶をなめらかに点てるコツ
監修:株式会社 脇本常香園(宇治茶製造卸・京都)
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こんにちは、ICHIZENです。抹茶を点てるとき、「茶筅はM字に」と聞いて、文字を正確になぞるのかな、と迷ったことはありませんか。
結論からいうと、M字は形そのものよりも、手首で茶筅を素早く前後に振る感覚を伝えるための表現です。円をぐるぐる描いて混ぜるより、ダマをほぐしやすく、薄茶の泡も細かく整えやすくなります。
M字は「文字を書く」より、前後に振る合図です
初心者の方ほど、茶筅で茶碗の中に大きなMを書こうとしてしまうかもしれません。けれど実際には、茶筅を前後に細かく動かしながら、抹茶と湯を均一になじませていく感覚に近いです。
農林水産省の抹茶特集でも、手首を前後にしっかり振り、最後はそっと引き上げる流れが紹介されています。日本茶業中央会の資料でも、茶筅を茶碗の底に当てず、前後に動かすことが示されています。
円を描くより、なめらかな薄茶に近づきやすい理由
円を描くように混ぜると、液体全体は動きますが、粉の小さなかたまりが残ったり、泡が粗くなったりすることがあります。手首の小さな前後運動は、茶筅の穂先が細かく働き、抹茶をほどきながら空気を含ませやすい動きです。
ICHIZENの抹茶は、京都・宇治の抹茶を、脇本常香園が選定・精製しています。機械挽きによるきめ細かな均一粉末ですが、それでも湯の温度、茶碗、茶筅の使い方で口あたりは変わります。基本の流れを確認したい方は、抹茶の点て方を順番にまとめた記事も合わせて読むと、全体像がつかみやすいです。
初心者が意識したい、茶筅の動かし方
肘ではなく、手首を小さく使う
腕全体で大きく混ぜるより、手首を軽くしならせるほうが安定します。反対の手で茶碗をそっと支えると、動きがぶれにくくなります。
穂先を底に押しつけない
茶筅の穂先を茶碗の底に強く押しつけると、穂先が傷みやすく、泡も重くなりがちです。底から少し浮かせるような気持ちで、前後に振ってみてください。
最後は静かに整える
体験では、約20秒ほど前後に振り、最後に「の」の字を書くように泡を中央へ寄せて、茶筅を垂直に抜く方法を学びました。一方で、15秒程度を目安にする資料もあります。秒数は固定ルールではなく、抹茶や湯の量、茶碗、茶筅、目指す泡によって変わります。
| 動かし方 | 向いていること | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 手首で前後に振る | 薄茶の細かな泡を作りやすい | 底へ強く当てない |
| 円を描くように混ぜる | 最初に湯となじませる補助 | 泡が粗くなりやすい |
| 最後に「の」の字 | 泡を中央へ整えやすい | 強くかき回さない |
薄茶と濃茶では、同じ泡立て方をしません
ここでお話ししているM字の動きは、主に薄茶をなめらかに点てるための考え方です。濃茶は泡立てるというより、少量の湯で抹茶を練るものなので、薄茶と同じようにシャカシャカと泡立てません。
また、流派によって泡の仕上げ方は異なります。泡が多いほどいつも正解、というより、飲む場面や好みに合ったきめ細かさを目指すと考えると、気持ちが楽になります。
茶筅を長く使うために、点てた後もやさしく
茶筅は、使い方だけでなく、使った後の扱いでも状態が変わります。穂先に抹茶が残ると固まりやすいので、点て終えたら早めにすすぎ、形を整えて乾かします。詳しいお手入れは、茶筅の洗い方と乾かし方で紹介しています。
これから道具をそろえる方は、茶筅だけでなく茶碗や茶杓との相性も大切です。必要なものを落ち着いて選びたいときは、抹茶道具の基本ガイドも参考にしてみてください。
まとめ:M字は、なめらかさへの小さなヒント
茶筅のM字は、文字をきれいに描くための決まりではありません。手首を小さく前後に使い、穂先を押しつけず、最後にそっと整えるための、初心者にも伝わりやすい合図です。
次に抹茶を点てるときは、「大きく混ぜる」より「細かく前後に振る」を少し意識してみてください。あなたの一碗が、よりなめらかに感じられるはずです。
参考にした公開資料:農林水産省「特集2 抹茶」、日本茶業中央会「日本茶紹介パンフレット」、裏千家「抹茶のできるまで」
よくある質問
抹茶の茶筅は本当にM字に動かす必要がありますか?
M字は厳密な形ではなく、手首で茶筅を前後に素早く振る感覚を伝える表現です。円を描くより、薄茶の細かな泡を作りやすくなります。
茶筅が茶碗の底に当たるのはよくないですか?
穂先を底に強く押しつけると、茶筅が傷みやすく、泡も重くなりがちです。底から少し浮かせ、手首で小さく前後に動かすのが基本です。
抹茶を点てる時間は何秒が目安ですか?
15〜20秒程度を目安にする説明がありますが、固定ルールではありません。抹茶や湯の量、茶碗、茶筅、目指す泡の細かさで調整します。
濃茶もM字で泡立てますか?
濃茶は泡立てる薄茶とは異なり、少量の湯で抹茶を練るものです。M字で細かく泡立てる方法は、主に薄茶を点てるときの考え方です。
Column
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