cultivation
覆下栽培
覆下栽培とは、収穫前の茶園を被覆して日光を調整し、抹茶の色合い、うま味、渋味の出方に関わる栽培方法です。
覆下栽培(おおいしたさいばい)とは、収穫前の茶園に覆いをかけ、茶葉に当たる日光を調整する栽培方法です。抹茶の原料となる碾茶では、強い直射日光を避けて葉の性質を整えるために用いられ、色合い、うま味、渋味の出方に関わる重要な工程です。
覆下栽培の役割
茶の木は光を受けて育ちますが、収穫前に光量を抑えると、葉の成分バランスや香味の印象が変わります。覆下栽培は「日陰で育てる」という単純な意味だけでなく、いつ、どの程度、どのように覆うかを管理する栽培技術です。抹茶らしい深い緑色や、まろやかな飲み口を支える要素の一つといえます。
近い言葉に覆い香があります。覆下栽培は茶園で行う栽培方法を指し、覆い香は被覆によって生まれやすい香りの印象を指します。つまり、前者は方法、後者は香味を表す言葉です。商品説明で両方が出てきた場合は、同じものではなく、栽培と味わいの説明として読み分けると分かりやすくなります。
抹茶づくりの流れでは、覆下栽培の後に摘採、蒸熱、乾燥などを経て碾茶となり、粉末に仕上げられます。全体像は抹茶ができるまでの工程と合わせて見ると理解しやすいでしょう。ICHIZENの抹茶は京都・宇治の茶を、京都府井手町の茶問屋・脇本常香園が選定し、均一で微細な粉末に機械で精製しています。
開封後は光、湿気、移り香を避けて密閉し、早めに使い切ることも大切です。覆下栽培で引き出された繊細な香味は、保管状態によって感じ方が変わります。使用前は茶こしでふるうと、湯やミルクになじみやすくなります。
購入時は「覆下栽培」と書かれているだけで味が一つに決まるわけではありません。被覆の方法、茶葉の状態、製茶、保管によって印象は変わります。濃い緑色や穏やかなうま味を期待する目安にはなりますが、点てて飲むのか、ラテや菓子に使うのかという用途と合わせて選ぶのが実用的です。
